富山市の工務店が手がけた築100年以上の古民家 部屋改装(床組み直し・断熱・梁を見せる仕上げ)
富山市の小椋建築が手がけた「築100年以上の古民家の部屋改装」施工事例です。
富山市の小椋建築 小椋です。
今回は、築100年以上の古民家の一室を、洋風の部屋として使いやすく整えた改装工事をご紹介します。床のふかふか感や建具の不調、そして冬の寒さがつらいというお悩みが重なり、工事のご相談をいただきました。
このお家は、当時としては貴重な材種の木材が贅沢に使われていて、柱や梁もしっかりした立派なつくりでした。だからこそ、全部を新しくするよりも、活かせるところは活かしながら、今の暮らしに合う形へ整えるのが良いと判断しました。
不揃いの床タルキ、大きな木材です

まず床をめくってみると、床組みが不揃いの木材で組まれていて、支持の間隔も広めでした。これだと荷重がかかったときにたわみやすく、ふわふわした感触や不安定さにつながります。見えない部分ですが、毎日踏むところなので、ここは中途半端に残さず、床組み材をいったん撤去して新しい座(床組み)で組み直すことにしました。

床の組み直しに合わせて、断熱材もしっかり入れています。古い家は材料が良くても、寒さの原因が床下側にあることが多いです。新しい床組みに断熱材を加え、下地の合板を張って、強さと安定感のある床へ仕上げていきました。

新しい床組みに断熱材をプラスし下地合板を張り付け強固な床に仕上げていきます。
土塗りの壁

次に壁をめくると、土塗りの壁(いわゆる土壁)でした。当時はこれが一般的だったのだと思います。土壁は古民家らしさの一つでもありますが、状態や納まりを見ながら、撤去する部分・残す部分を判断して工事を進めました。

仕上げは、古民家の趣を消しすぎないように、大きな柱や梁は隠さずに見せる形でまとめています。新しい材料だけで整えると「ただ新しくなった部屋」になりがちですが、今ある材を残して見せていくと、現在の仕上がりと馴染みながらも、少し個性のある雰囲気になります。

最後に、収納も備えた部屋として改装が完了しました。古い家は既製品の寸法が合わないこともありますが、手を加えれば大概のことは解消できます。不便なまま我慢して使うより、暮らしに合わせて使いやすく整えていく。こういう改装は、古民家と長く付き合ううえで大事だと感じています。
古民家は、材が良くて雰囲気もある反面、床の不安定さや寒さなど、毎日の小さなストレスが積み重なりやすい住まいでもあります。今回も「見えないところ」をきちんと直しつつ、柱や梁といった良さは残すことで、安心感と古民家らしさの両方を目指しました。
寒さや床のふかふか、建具の不調など、気になりながら使い続けていることがあれば、一度状況を見て整理するだけでも前に進みます。大がかりにしなくても、やり方はいろいろありますので、まずは相談してもいいんだ、と思ってもらえたら嬉しいです。


